診療科のご案内
整形外科
整形外科とは、骨・関節などの骨格系とそれを取り囲む筋肉やそれらを支配する神経系からなる「運動器」の疾患を扱う診療科です。
当院では骨折などの外傷を中心に保存的治療、手術的治療を行い、早期からの専門的リハビリテーションを取り入れて、患者さんの速やかな社会復帰を目指しています。
主な疾患
四肢・脊椎の骨折、脆弱性骨折、関節の脱臼、靭帯損傷などの外傷や、腰痛症、変形性関節症、変形性脊椎症、骨粗しょう症などの慢性疾患などを扱います。
診療内容
大腿骨近位部骨折
大腿骨近位部骨折とは、大腿骨の内側、足の付け根部分の骨折になります。2021年度当科では、大腿骨近位部骨折に対し130例の手術を行っています。
当院の整形外科では、患者さんに安心して手術をして頂くために合併症にも細心の注意を払っており手術における重篤な合併症(深部感染、人工骨頭の脱臼など)はありませんでした。
高齢の患者さんが転倒などで骨折された場合にお住まいの近くの当院で安心して手術をできる診療体制を構築しています。
当院における大腿骨近位部骨折患者の年齢分布
手術内容の内訳(2021年度実績)
大腿骨転子部骨折(転子下骨折、頚基部骨折を含む)に対する骨接合術 | 72例 |
大腿骨頚部骨折に対する骨接合術 | 27例 |
大腿骨頚部骨折に対する人工骨頭置換術 | 31例 |
合計 | 130例 |
早期手術への取り組みについて
大腿骨近位部骨折の治療は、基本的には早期の手術が望ましく、欧米のガイドラインでは、24~48時間以内での早期手術を勧めています。日本では、2014年で平均4.9日と、まだ時間を要しているところが多いのですが、当院では以前より、なるべく早期の手術が施行できるよう努力しており、2021年度は、特に早期手術が望ましい大腿骨転子部骨折に対しては、来院時より手術室搬入まで、平均 36時間(中央値 25時間)で、76%は48時間以内に手術室搬入となっています。
大腿骨転子部骨折における来院から手術室搬入までの時間
当院では各部署の協力もあり、手術室が空いていれば最短で3時間程度で手術室搬入可能となり、スムーズな診療体制を築いています。
患者さんへのお願い
受傷(転倒)後なるべく早く骨折を診断し、治療を開始することが非常に大事です。
ただ近年、しばらく様子をみていたというケースが比較的多くみられております。
高齢者が転倒後に殿部痛、大腿部痛を訴えた場合、大腿骨近位部骨折である可能性が高いので、痛みが比較的軽くても(骨折していても歩行可能なケースもあります)、また夜間、休日でもためらわずに受診してください。動けない場合は救急車での搬送が望ましいです。
受診の結果、大腿骨近位部骨折でなければそれでよいことですし、骨折の診断が遅れると、患者さんの苦痛が続き、時間がかかるほど合併症のリスクが高くなります。
大切なご家族のために早期の受診のご協力をお願いいたします。
当院の取り組み
骨粗しょう症 健康教室
骨粗しょう症についてのお話しや、骨を強くして転倒予防を目的とする転倒予防体操・運動指導を行っています。
骨ドック
骨折を未然に防ぐため、骨ドックを行っています。
戻る